ものぐさブログ

徒然なるままにスポーツ観戦

パリ五輪よもやま話

夏休みと重なったため前半は時差がありながらも比較的試合をよく見られたパリ五輪について思ったことでも。環境に配慮したためアスリート向けなのに自称美食の国で肉が足らんと言われてあのイギリスが自国からシェフを呼び寄せたとか、インド人にセーヌ川の水質を心配されるなどネタに事欠かないパリ五輪。そもそも奇をてらって開会式を水上でするとか、開会式の演出にバチカンが苦言を呈するとかひねくれ者のフランス人は五輪とは相性悪いんじゃないの?と思わざるを得ません。

基本的にはTVでの日本人の活躍を中心に見てたのですが以下気になった点でも記します。まず女子柔道の角田については巴投げが効きすぎて笑ってしまうレベルでしたが、イメージ的には一発逆転の技だったのでこれを主軸に置く人を初めてみましたが、ポイントリードされた状況であれをバンバンかけられると追いかける方は辛いですよね。普通の投げ技であればそれに対する返し技がありますが、巴投げの場合難しいですし、軽量級でしか効かないかもしれませんが現行のルールでの最適解かもしれません。ある意味組んで立って投げる日本の柔道というより日本の柔道界が本質から外れるという言い方をしてきたJUDOに近いものかと思います。柔道に関しては全体的に判定が議論に上がっているようですが、そもそもそういうスポーツですよね。以前は技あり、有効、効果などがあり、技ありか有効かは常に揉めてましたし、旗判定などがあった時代に比べれば比較的わかりやすくなった気がします。その中で指導を取るべきかという所は主審に委ねられますのでそこはもう仕方ないかと。過去の大会に比べれば日本勢は金メダルが少ないですがそれほど普及してきた事を柔道発祥の国として誇るべきだと思います。

サッカーに関してですが、オーバーエイジを使用せず年齢制限の中でもベストメンバーを組めない中で一次リーグ三連勝は見事ですし、スペイン戦も前半の細谷のゴールが認められていればまた違った展開になっただろうにと思いますが、あれはルール上オフサイドですね。相手DFを背負ってのオフサイドは初めてみましたし、オフサイドの由来からするとどうなん?とは思いましたが、足が出ている(残っているという表現が正しいか?)のは事実ですし体の向きで取る取らないとはなっていませんから。結果的に残念な敗退になりましたが、細谷は海外のチームから声がかかるでしょうね。その際は柏はしっかりと移籍金を取って、転売条項をつけていただきたいです。ハイライトも含めて見た中でカッコよかったのはスケボーの堀米です。最後に大逆転の演技を決めるのもそうですが、演技した後にスケボーを蹴り上げる仕草が絵になります。あの時点では一位の選手を逆転できる点数を出したという確信はなかったのかもしれませんが自分のできる演技をやり切ったという満足感からあの仕草になったのでしょう。スケボーは女子の方が低年齢化している一方男子はそこまでではないのはフィギュアスケートに似ていますね。女子の体型が成人化するのが競技にとってデメリットが大きかったりするのでしょうか。

ゴルフで松山が最終日で頑張っているのを知りながらネットで見ていたのはジョコヴィッチとアルカラス。そもそも2回戦でジョコビッチナダルと試合をするところからして感動的なのに、勝ち上がってきた決勝の相手が全仏、全英王者のアルカラス。全仏で膝を怪我して全英は出ないとして五輪は間に合うのかと思っていたら手術後に全英に出て決勝まで勝ち上がり。ただし決勝では調子も悪くアルカラスにストレート負けの完敗。五輪はゴールデンスラムのために頑張って欲しいけど難しいだろうなと思っていたらするすると勝ち上がり、アルカラスと息を飲む死闘。行儀の悪いことで有名なローラン・ギャロスの客も今回はジョコヴィッチ贔屓でアルカラスはやりにくかったでしょうが過去にジョコヴィッチはフェデラーナダル相手に常に観客が相手を応援する状況で勝ってきたわけでアルカラスもそういう経験は必要でしょう。

日本勢の活躍で言うとレスリングが素晴らしかったですね。女子はある程度活躍が見込まれていたものの、男子は当初の予想を上回る結果だと思います。またスケボーやブレイキンなどの比較的新しい競技でも活躍ができているのは今後楽しみです。球技は全体的に残念な結果に終わりましたが、7つ全ての団体球技(サッカー、ホッケー、水球、バレーボール、バスケットボール、ラグビーハンドボール)に参加しているのはあらゆるスポーツを楽しみ、強くなる素地が日本にあるということでもあり誇りに思います。

では最後に私的なMVPなど。大会MVPは開催国を盛り上げたという事で水泳のマルシャン、格好よかったのはスケボーの堀米、感動したのはテニスのジョコヴィッチ、凄さを再確認したのはバスケのフランス戦のカリー、惜しかった試合は男子ハンドボールクロアチアVS日本ということで。